合宿免許のメリット・デメリットをプロが解説!通学との違いや自分にあった選択方法
- 2022.12.05
- 運転免許豆知識
自動車教習所で免許を取るには、通学と合宿の2通りの方法があります。
本記事では、合宿免許のメリットやデメリット、通学との違いや自分に合った合宿免許の選び方について解説します。
合宿免許とは?
合宿免許とは、自動車教習所が所有する宿泊施設や提携しているホテルなどに一定の期間滞在して、技能教習や学科教習を受講して自動車運転免許を取得することを言います。
合宿免許の一般的な流れ
まず、合宿免許の一般的な流れについて説明しましょう。
一般的に次のようなSTEP1〜STEP6のような流れで合宿免許は進んでいきます。
STEP1:入校手続き・適性検査・先行学科受講
入校日には、住民票・身分証明書・免許証などを提出して入校手続きをします。
その後、視力・聴力・運動能力などの適正検査を受けます。
普通免許の場合、眼鏡やコンタクトを使用した矯正視力が、片眼0.3以上、両眼0.7以上であることが必要です。
引き続き「先行学科1」を受講して「運転に関する基本的な心得」を学びます。
STEP2:第1段階教習
入校日の翌日から第1段階の教習が始まります。
学科教習では運転するための基本的な知識を学び、技能教習は教習所内で行われて、基本操作及び基本走行を学習します。
最後の教習時限には、教習効果を確認する「みきわめ」が行われます。
STEP3:修了検定・仮免学科試験・仮免許取得
学科教習を全て受講し技能教習の「みきわめ」に合格すると「修了検定」を受けます。
修了検定と仮免学科試験に合格すると、仮運転免許証(仮免)が発行されて路上で教習ができるようになります。
STEP4:第2段階教習
第2段階の学科教習では運転するためのより実践的な知識を学び、技能教習では教習所内での方向変換・縦列駐車などの教習と、路上教習が行われます。
最後の教習時限に、第1段階と同じく「みきわめ」が行われます。
STEP5:卒業検定・卒業
学科教習を全て受講し技能教習の「みきわめ」に合格すると「卒業検定」を受けます。
「卒業検定」に合格すると「卒業証明書」を受け取って卒業となります。
STEP6:本免許学科試験・運転免許証取得
卒業日から一年以内に「卒業証明書」「仮運転免許証」などを持って、住民票のある都道府県の運転免許試験場で「本免許学科試験」を受けます。
本免許学科試験に合格すると「運転免許証」の交付を受けることができます。
合宿免許のメリット
合宿免許には様々なメリットがありますので、ここでは代表的なものについて紹介します。
【メリット1】短期間で免許が取得できる!
合宿免許の最大のメリットは、短期間で免許が取得できることです。
合宿免許の期間は、一般的に普通車ATは最短で14日、普通車MTは16日、普通二輪ATは7日、普通二輪MTは9日です。
この最短日数は、教習所に休校日があるかどうかや、繁忙期か閑散期かによって違ってくることがあります。
例えば、春休み・夏休み・冬休みの時期は学生の長期休暇に当たるため、通学も合宿も教習生が多い繁忙期となり最短日数で卒業できないことがあります。
【メリット2】教習料金が安い!
合宿免許のメリットの2つ目は、教習料金が安いことです。
教習料金は、教習所や入校時期によって変わってきます。
通学の場合も合宿の場合も、教習生が多い繁忙期の料金は高く、閑散期は安く設定されていますが、通学よりも合宿の方が安くなります。
例えば、通学の普通車ATは25万円~30万円が相場ですが、合宿免許の最も安い期間では普通車AT・相部屋・3食付きで20万円台を切るような料金が設定されていることもあります。
さらに、合宿免許の料金は、教習費用・宿泊費・食事代がすべて含まれたパック料金になっています。
また、若干料金は高くなりますが、検定で不合格となった場合の補習や再検定の費用が保証されるプランもあります。
合宿免許は、料金が単に安いだけでなくコストパフォーマンスが良いという点も大きなメリットです。
【メリット3】交通費がかからない!
合宿免許では、自宅から教習所までの交通費を教習所が補助してくれるケースがありますので、全く自己負担が発生しないこともあります。
しかし、一般的には補助の上限が設けられていることが多いようです。
合宿免許のデメリット
一方で合宿免許にはデメリットもありますので、注意が必要です。
【デメリット1】まとまった休みを取る必要がある!
最大のデメリットは、合宿免許の教習期間中は、仕事や学業を休む必要があることです。
学生の場合は、春休み・夏休み・冬休みなどの長期休暇を利用することが可能ですが、社会人の場合は約2週間余りのまとまった休みを取ることはなかなか難しいと考えられます。
【デメリット2】教習時間が自由に選べない!
合宿免許では、教習所が最も効率の良い教習時間を決めてスケジュールを作成しますので、教習生個人の都合に合わせて教習時間を選ぶことはできません。
合宿免許の期間中は、免許取得だけに専念することになりますので、このデメリットはやむを得ないこととして受け入れるしかありません。
【デメリット3】一時帰宅などができない!
合宿期間は普通車免許の場合で約2週間ですが、原則としてこの期間は家の都合や仕事の都合で一時帰宅するようなことはできません。
近場であれば、空き時間などを利用してちょっとだけ帰ることも可能かもしれませんが、遠方の合宿免許の場合はこういうことも無理です。
【デメリット4】基本的に教習が毎日ある
多くの場合、合宿期間中は原則として毎日教習があります。
毎日教習があると、合宿期間中の休日を利用してあまり遠くの観光地を見て回ったりすることは難しいかもしれません。
通学と合宿免許の違いは?
合宿免許と通学の違いについては、メリット・デメリットの中でも説明してきましたので、ここでは代表的な項目だけ挙げておきます。
- 短期間で免許が取得できる
- 教習料金が安い
- 教習の予約をする必要がない
- 教習時間が自由に選べない
自分に合った合宿免許の選び方
合宿免許を選ぶ際に検討すべきポイントは次の6点です。
どのポイントを重視するかは人それぞれですので、よく調べて自分に合った合宿免許を選ぶようにしてください。
【ポイント1】教習料金・保証内容
合宿免許の教習料金は、教習所や時期、宿泊施設の部屋タイプ(相部屋か個室か)などによって違いがあります。
また、検定などで不合格になると追加の教習費用や宿泊費用が発生しますが、追加費用が発生しないような保証を設けているプランもあります。
保証が付いたプランは若干割高になりますが、心配な人は検討した方が良いでしょう。
【ポイント2】キャンペーン・割引
教習所によっては、グループ割引やカップル割引、学生割引などの割引制度やキャンペーンを行っていることがあります。
合宿免許は通学より価格が安いというメリットがありますが、割引やキャンペーンを適用することにより、さらにお得に受講することができます。
【ポイント3】教習所までの距離
自宅から教習所までの距離も大きなポイントになります。
自宅から近い教習所は、移動の時間も交通費もあまりかかりませんので楽です。
一方、遠方の教習所は、移動に時間がかかり交通費もかかりますが、旅行気分を味わうことができます。
なお、前述のように教習所によっては移動の交通費を補助してくれるところもあります。
【ポイント4】教習所の設備
教習所の建物などが綺麗か、WiFiが利用できるか、自習室が設けられているか、周辺に遊べるところがあるかなども大きなポイントとなります。
教習と教習の間の空き時間を快適に過ごせるようなところかどうかもチェックポイントとなります。
また、教習コースが二輪と別になっていることやコースが広いことをウリにしている教習所もあります。
【ポイント5】教官の質(口コミ評価)
教習所の教官に対する口コミ評価をチェックすることによって、どんな教官がいるのか、教習は分かりやすいかなどを調べることができます。
口コミ評価は絶対的なものではありませんが、あまり口コミが悪すぎるところは避けた方が良いと思われます。
【ポイント6】宿泊施設・食事
合宿免許では約2週間滞在しますので、宿泊施設のチェックも重要です。
プライベートを重視したいのであれば個室やシングル、仲の良い友人と一緒ならばツインを選ぶ必要があります。
宿泊施設については、最低限清潔なところを選ぶ必要があるでしょう。
また、食事の内容も要チェック項目です。
プランによっては、バイキング形式だったり食べ放題だったりということもありますし、食事なしの自炊コースもあります。
実際の通学、合宿プランはどんな感じ?
ここまで、通学と比較しながら、合宿免許について解説してきました。
実際にある通学と合宿免許のプランを見た方がわかりやすいと思うので、今回は五井自動車学校で行っている通学、合宿免許のプランを比較してご紹介します。
五井自動車学校の合宿免許プラン
五井自動車学校の合宿免許では、次の8種類の教習を受けることが可能です。
- 普通
- 準中型車
- 中型車
- 大型車
- 大型特殊、けん引、大型特殊+けん引
- 二種(大型・普通)
- 自動二輪車
- 審査(限定解除)
一般的に普通車AT、MTの場合は次のような料金プランになります。
宿泊場所や、シングルなのか相部屋なのかによって価格が大きく異なります。
最短で14日間で卒業が可能なプランです。
五井自動車学校の合宿免許プラン
五井自動車学校では、合宿免許同様の8種類の教習を受けることが可能で、普通車(AT・MT)の場合は、次のような料金になります。
また、1〜2ヶ月で免許取得するのが一般的です。
しかし、五井自動車学校では、「超!最短教習プラン」という短期取得を目指すプランがあり、これを使えば普通車ATで最短16日、大型二輪で最短7日と、合宿免許並の最短期間で卒業することが可能です。
また、他の種類の免許でも次のように合宿免許並のスピード感で、卒業が可能となっています。
一方で、自分の予定を重視した上で教習を受けられる、「スケジュールプラン」や、入所してから卒業まで何回失敗しても延長料金がかからない「29歳以下これっきりプラン(普通車のみ)」などユニークなプランも用意されています。
自分のこだわりポイントを明確にして選ぼう!
この記事では、合宿免許に焦点を当てて、メリットやデメリット、自分に合った合宿免許の選び方について紹介しました。
合宿免許を選ぶ際に最も重要なのは、自分のこだわりポイントを明確にして、それを満足している教習所を選ぶことです。
自分に合った教習所を選んで楽しい合宿免許を過ごしてください!
最短14日で免許取得なら五井自動車教習所
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Author:小野尾 光 投稿一覧
1979年、五井自動車教習所に取締役として入社。
- 教習指導員資格保有
- 年間読書数200冊
- 千葉県船橋市出身
- 愛車はトヨタ エスクァイア マルチ ユーティリティ