物流業界で働くにあたって有利になる資格まとめ
- 2023.06.27
- 運転免許豆知識
物流業界で働くにあたっては、資格を持っている方が有利になります。
物流業界の資格は国家資格も多いため、専門の知識を持っている資格の保有者は、活躍の場が多く、同時に収入の面でも優遇されることが多いのです。
しかし、一口に物流業界といっても、どういった職種を選ぶかで、有用になる資格は変わってきます。
そこでこの記事では、「現場系資格」「管理系資格」「国際物流系資格」の3種類に分けて、それぞれで有利になる資格を解説していきます。
物流で有利になる資格1【現場系資格】
現場系資格で有利になるのは、実際にものを運ぶために必要な資格です。
物流倉庫やヤードで輸送など実作業に従事する際の資格になります。
【1】自動車免許
現場では、自動車免許は必須です。
自動車免許は国家資格であり、たくさん資格を持っていればいるほど、活躍の場が広がります。
ここでは、特に現場で活かせる自動車免許を挙げています。
中型・大型免許
中型免許は総重量7.5t以上11t未満、最大積載量4.5t以上6.5t未満の車両、大型免許は総重量11t以上、最大積載量6.5t以上の車両を運転できます。
物流業界では大きな貨物の輸送も多いので、大型トラックも運転できる大型免許を持っていた方が有利でしょう。
大型特殊免許
大型特殊免許は、クレーン車などの特殊な車両を運転できる資格です。
主に工業系・建築系の物流業界で必要になります。
けん引免許
けん引免許は、車両総重量が750㎏を超える、自走できない状態の車両をけん引する場合に必要になります。
トレーラーなどを運転する場合に必要になるので、主に輸送・運送に関わる職種に有用です。
玉掛け免許
玉掛け免許は、クレーン車に荷物を掛け外しするために必要な資格です。
トラックなどに貨物を積み込む際に、クレーン車で貨物をつり上げることも多く、その際大型特殊免許とともに玉掛け免許があれば、自分一人で積み込み作業ができるため、効率が良く、重宝がられます。
フォークリフト運転技能者の資格は、物流倉庫やヤードでの運送・荷役作業に必須の資格です。
現場ではフォークリフトを使う場面が多く、この資格を持っているかどうかで、活躍できる仕事の範囲が変わってきます。
危険物取扱者の資格は、ガソリンやアルコールなどの危険物を一定量以上取り扱う現場で必要になる国家資格です。
危険物を扱っている化学工場やガソリンスタンド、石油貯蔵タンクなどへの輸送ができます。
一定量以上の危険物を扱う現場では、有資格者を置くことが義務付けられているため、輸送現場では需要の高い資格です。
甲種・乙種・丙種の3種類があり、それぞれ取り扱える危険物の範囲や難易度が異なります。
物流で有利になる資格2【管理系資格】
管理系資格は、倉庫や事務所などで管理・マネジメント業務に従事する際に必要となる資格です。
倉庫内などで物流の流れが適切かを確認したり、会計や書類のやり取りをしたりする際に必要となります。
【1】運行管理者(貨物)
運行管理者(貨物)の資格は、貨物を安全に輸送することを目的として、ドライバーの管理や指導、乗務割の作成や管理を行う国家資格です。
運行管理者制度において、車両数に応じた運行管理者を置くことが義務付けられており、物流倉庫の管理・マネジメントにおいても有用な資格となります。
実務経験がなくても、国土交通大臣が認定する基礎講習を修了していれば受験できますが、合格率は4割で、難易度は比較的高いと言えるでしょう。
【2】倉庫管理主任者
倉庫管理主任者は、倉庫業法改正に伴って設置され、倉庫業者には、倉庫管理主任者の選任と業務の遂行が義務付けられています。
倉庫における火災の防止や安全管理、作業員の労務管理に携わる資格です。
倉庫の運営・管理には必須の資格ですが、民間資格であり、講習を修了するだけで取得できるため、物流倉庫において管理系の職種に就きたい方は、取得しておくといいでしょう。
【3】物流技術管理士
物流技術管理士は、物流システムの設計や管理などの専門知識、物流倉庫の総合的なマネジメント技術などを証明する資格です。
資格取得の際に、物流管理マネジメントや情報システムの管理業務、資材調達、生産支援、保管、輸送など、物流全体について習得することができるため、業務の効率化やコストの削減など、スムーズな物流を実現するスキルが身につきます。
【4】物流経営士
物流経営士は、現場でコンサルタントとして働く際に有用な資格です。
トラック運送業の経営者や管理職を対象にしており、運送業経営の基礎から物流に関する最新事情、ITスキルやマネジメント能力など、幅広い知識を得られます。
【5】包装管理士
包装管理士は、小さな包装品からコンテナ輸送荷物など、個装や梱包に関する業務、人材育成などに必要な知識や技術を習得できます。
食品や医薬品など生活商品を扱う「生活者包装コース」と、段ボール包装設計、木箱包装設計を扱う「輸送包装コース」の2種類があります。
【6】ロジスティクス管理 2級、3級
ロジスティクス管理は、ビジネスキャリア検定の一つであり、物流倉庫における運営や管理に携わる資格です。
企画からセンターシステムの運営把握など、8分野4レベルで構成され、管理・マネジメント業務に従事する中間管理職に需要が高くなっています。
【7】ロジスティクスオペレーション 2級、3級
ロジスティクスオペレーションも、ビジネスキャリア検定に含まれ、物流倉庫の荷役・梱包・輸送に関わるオペレーション業務に携わる管理者向けの資格です。
3級は係長レベル、2級は課長レベルで、知識だけでなく、実践力を問われます。
【8】ロジスティクス経営士
ロジスティクス経営士は、経営視点から物流の役割を考え、新たなサービスの事業企画、戦略の立案、実行などの能力を証明する資格です。
物流関連企業のトップに必要な能力を見られ、物流技術管理士や国際物流管理士などの資格所有が必要となります。
物流で有利になる資格3【国際物流系資格】
国内だけでなく、グローバルな物流で活躍するには、国際物流系資格が必要になります。
輸出入と貿易に関する知識は、これからの時代、特に重要視されると言っていいでしょう。
【1】通関士
通関士は、輸出入のプロフェッショナルです。
貨物の輸出入を行う企業などから依頼を受けて、税関に対して代理人として輸出入の申告手続きをします。
日本で唯一の貿易に関する国家資格であり、輸出入における効率的な物流ラインを構成するためには欠かせない資格なので、国際物流業界で求められる資格の中でも特に重要とされています。
【2】貿易実務検定
物流倉庫をはじめ貿易産業の一部では、貿易実務検定を採用プログラムに組み込むこともあるくらい、重要な資格です。
A級、B級、C級と3つのスキルレベルに分けられており、貿易実務に関する知識や専門用語を含めた英語力など、幅広い知識が求められます。
【3】国際物流管理士
国際物流管理士は、貿易物流に関する資格で、国際物流におけるマネジメント能力や、専門知識を求められます。
国際物流に携わる人材育成を目的に行われており、年に一度行われる認定講座の受講及び2年以上の実務経験が必要です。
【4】国際航空貨物取扱士
国際航空貨物取扱士は、国際航貨物の運送に関する様々な手続きをを行うための国際資格です。
国際航空貨物取扱士の資格を取得するには、IATAディプロマ試験に合格することが必要であり、基礎(I) コースと危険物(M2)コースの2種類があります。
【5】海技士
海技士は、大型船舶に職員として乗務する際に必要となる国家資格です。
免許区分は、航海・機関・通信・電子通信の4種類で、さらにそれぞれ1級~3/4/6級とランク分けされています。
【参考情報】資格を取った後のお仕事探しに使えるサイト
なお、働く自動車の免許や資格を取得したときに資格を活かした仕事を探せる求人サイトがこちら。
「免許でお仕事ドットコム」です。
普通車や大型車だけではなく、フォークリフトや玉掛けの資格を用いて活躍できる職場情報が満載のサイト。
就職確定時にはお祝い金ももらえるので、使って損はないサイトですよ!
物流業界で必要とされる資格にはたくさんの種類があり、物流業務は各分野のプロフェッショナルによって成立しています。
そのため、自分のなりたい職種において必要な資格を取得することが重要です。
有資格者になれば、企業内でのキャリアアップはもちろん、転職でも有利になるため、自分の望む業務や職種で有用な資格を選んで取得を目指しましょう。
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Author:小野尾 光 投稿一覧
1979年、五井自動車教習所に取締役として入社。
- 教習指導員資格保有
- 年間読書数200冊
- 千葉県船橋市出身
- 愛車はトヨタ エスクァイア マルチ ユーティリティ